2021年01月12日

ボンベレスダイブ87

 

「でも~。」

 

「いいじゃないか?兄ちゃん。まだグジグジ言ってるの?男らしくないよ。」

 

「父ちゃん、母ちゃん心配するじゃないか。」

 

「適当に言い訳考えればいいんだよ。」

 

和樹は執拗に絡みついてくる。真剣な眼差しである。

 

「でも・・・」「兄ちゃん。」

 

「ん?」「僕たちは、確かめたいことがあるよね?」

 

「ああ。」

 

「それに・・・」

 

「何だよ?」

 

「おじさんの正体つきとめたいし。それに・・・」

 

「何だよ?」

 

「心配なんだよ。歩美姉ちゃんのことが・・・それに・・・」

 

「何だよ?まだあんのかよ?」

 

「僕たちが行かなかったら、大変な事になるかもしれないんだ。」

 

「え?何だ?それって?」

 

「いや、今は、まだ言えない。」

 

「お前、何か知っていることでもあるのか?」

 

「・・・」

 

今まで気づかなかったが、和樹は何かを隠している。

 

いつの間に、僕の知らないところで、どんな情報を入手したのだろうか?

 

そのほうが驚きでもある。

 

和樹の情報量、勘の良さは僕の上を、はるかに凌駕する。

 

こんな和樹を見たのは初めてだ。

 

人間的にここ最近一回りも二回りも成長したと感じる。

 

闇の中で蠢く魔物が、僕たちの知る由もない所で動いているのかもしれない。

 

でもそれが何だっていうんだ。吉と出るか凶と出るかは神のみぞ知ること。

 

ひょっとかしたら悪魔の化身となった生物が手ぐすね引いて待っているかもしれない。

 

例えるならそれはまるでアンコウが捕食するのを待ち構えているように

 

その場で動かずジッとしてアングリと大口を開けて僕たちが罠に嵌まりに来るのを待ち構えているのかもしれない。

 

「・・・」

 

しばらくの間、沈黙が続いた。

 

他にいい方法がないのか?父ちゃん母ちゃんを口説いて愛知県に向けて家族旅行と洒落込むとするか。

 

いややっぱりそんなの面白くない。

 

僕たち2人が誰の手も借りずにやることに意味があるのだ。

 

あの出不精の父ちゃんにまた再度お願い事をするには至難の業と言っていい。

 

僕は、その間中、考えを思い巡らせていた。

 

しかし、どう考えても他にどんないい方法があるのか思いつかない。

 

よし。決意は固まった。

 

僕は一度大きく深呼吸して和樹に言った。

 

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