2020年04月16日

GHOST 第15話

 

ある時、承が居間にあるソファに座っていたら、こんなことがあった。

「おい、誰の椅子に座ってると思ってる。

ここは俺の場所だ。

お前なんかが座るところじゃない。どけ。」

承へ向けて怒りをあらわにする。

吉田が近くに居るだけで緊張が走った。

そして続けざまに言ってくる。

「いろんなものをジャラジャラとここに置くな。

使った物は元通りに戻せ。しっかり片付けろ。

いったいどういう育てられ方したんだ。お前は。

それにだ。

クセえんだよ。お前。

自分の体のニオイ嗅いだことあるのか?

ものすごいくさいぞ。

どっかいけ。近づくな。俺から離れろ。」

GHOST「お前がおねしょの時だけ冷水を下半身にかける以外

まったく風呂に入れさせないからそうなるんだろ。」

吉田は承に向かい食べ物をあまり与えないどころか

ここ最近は暖かい風呂にも満足いくように入れさせていない。

GHOST「頼む。暖かい風呂ぐらい入らせてやってくれ。

食事も33度食わせてやってくれ。

承は俺達大人と違って日々成長してんだ。

ちゃんと面倒みて優しくしてやってくれ。」

俺の本心は吉田を殺したいほど憎い。

でも承のためにも自分の気持ちを押し殺し

ここはこの吉田に願いが通じるように懇願するしかない。

俺は住む世界が違うのだから。

言葉が通じない分、気持ちだけでも通じてくれることを願うしかない。

そうした俺の空しい願いも届くことなく

物事は吉田主導で過ぎ去っていく。

「俺から2mと近寄ってくんな。

目ざわりだ。

隣りの部屋へ行ってろ。」

そう言って承を隣の部屋に追いやるのだった。

しばらくして

キッチンで食事の支度をしていた有子が呼びに来る。

「あなた食事にしましょ。あれ?承はここに居ないの?

隣の部屋に居るのね。」

と言って承の居る隣の部屋のドアを開けようとする。

その時だった。

「おい。何するんだ。」

吉田が慌てて有子を静止させる。

「何するって。だって承にも食事を食べさせてあげないと・・・」

「ドアを開けるな。今すぐ閉めろ。」

「えっ。どうして?」

「くさいにおいが漂ってくるだろ。

俺達は今から食事をするんだぞ。

食事中にアイツのにおいなんか嗅いでみろ。

食欲も失せちまうってもんだ。」

「だって・・・」

「おい。いいか。この前も言ったよな?

俺の前では、だって・・・とか

でも・・・とか

言い訳じみた言葉使うなって。

何度も言わせるな。

俺はそういった言い訳じみた言葉を使われるのが一番嫌なんだ。

さあとっとと食べるぞ。」

そう言うと吉田はソファから立ち上がり勝手にキッチンへと向かう。

「すみません・・・」

有子がうつむきながら申し訳なさそうに言う。

有子は吉田の暴力に震えながらも

やはり吉田というこの男を愛しているのだ。

それが有子を従わせる大きな要因だった。

吉田は食卓の椅子にドカッと座ると

色んなおかずに箸が伸びていき

ムシャムシャと豪快に食べ始める。

「アレには俺達の食べ残しを与えとけ。

そんないくらなんでも贅沢だ。

まともな物をこれ以上アイツに食べさせたって仕方ないだろ。

俺の子供ではないんだから。」

口いっぱいに食べ物を頬張りながら満足そうに吉田は言う。

GHOST「この外道・・・」

この瞬間ほど俺は悔しいと思った時はない。

怒りで体がワナワナ震えた。

見捨てられた状況にある我が子を近くで見ていることが

どれほど辛いものか・・・

ひどすぎる・・・

なんでこんなゴミみたいな奴が家に来てしまったんだ。

じゃあ何か。自分の血が流れている子供以外、愛せないってことなのか・・・

どうすることもできない現実に只々おれは

悔し涙を流し歯をくいしばり我慢するしかできないでいる。

有子は吉田に反抗することを

いっさい許されていなかった。

歯向かえば攻撃されるとわかっている。

いつもそうだ。こんな奴に奴隷のように扱われているなんて・・・

何か目に見えない吉田のオーラのようなものに洗脳されていると言ってよかった。

こうして段々と承へ食事を与えることもしなくなっていくのであった。

ネグレクト(育児放棄)の始まりである。

 

つづく

 

 

 

2才の男の子

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

南安城整骨院HPページ

Facebookはこちら

アメブロはこちら

住所:愛知県安城市日の出町2-20

公共機関:名鉄西尾線 南安城駅 徒歩3分
JR 安城駅 徒歩10分
安城市内循環あんくるバス0番
「日の出」バス停留所より徒歩0分

TEL:0566-45-5427

メールでのお問合せはこちら
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

治療や料金について 患者様からの声
ページの先頭へ