2020年03月20日

GHOST 第3話

 

いってらっしゃい。」

 

妻の明るい声を背中に受け、承と一緒に外に出る。

 

承が一人でマンション4階から階段を使って下りるには

 

かなり勾配があり螺旋状になっているため

 

自分が先に行き、手を引いてやるか抱きあげて一緒に下りてやらないことには

 

1階まで行くには難しい。

 

息子の成長は早い方だとは思うのだが

 

だからといってわずか2歳の男の子が4階から手すりもない状況の中で

 

自力で急こう配の階段を下りさせるには無謀であると思われ

 

もしつまづいて階段を転げ落ち全身打撲したらと考えると

 

大変なことになると思われた。

 

なので外出する際には必ず手を引いて付き添って補助する態勢をとっていた。

 

「承、どっちがいい?自分で階段を下りるかい?それとも抱っこ?」

 

4階の下り階段前までくると息子にあえて尋ねてみる。

 

「抱っこ。」間髪いれず応えてくれる。

 

こやつめ。甘えておるな。と思いながらも、

 

そうやって甘えてくれることが

 

我が子の純粋な気持ちを自然に感じ取ることができ

 

親としては逆に嬉しかったりする。

 

抱きながら1階まで下りていく。

 

2歳の男の子はかなり重い。

 

ずいぶん重くなったものだと感心する。

 

ついこの前までヒョイと持ち上げていたものが

 

最近ではズシンッと体の重みが伝わってくる。

 

「おや。」

 

階段を下りきったところでようやく気付く。

 

雲行きがあやしい。

 

うかつだった。

 

いつもと違った

 

薄暗い周りの雰囲気に思わず天を仰ぐ。

 

分厚い雲が空を覆っている。

 

今にも雨が降りそうだ。

 

こんなことなら階段を下りる前に気がつけばよかったのに。

 

はあ~。仕方ない。これもいい運動になる。

 

いい方向に考えを転換してまた4階まで登るため

 

自分を奮い立たす。

 

「承、待ってて。ここに居るんだよ。

 

おとうちゃん、4階まで戻って傘取って来るから。」

 

ここであえて息子を抱えながら4階まで戻るというバカはいない。

 

俺は、そこまでして鍛えている筋肉バカではない。

 

「うん。」

 

聞きわけのあるいい子だと感心しているのは

 

やはり自分が親バカになっている表れであったりする。

 

つづく

 

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